顎機能診断
自分の歯でしっかり噛んで食べることは人として最も重要と言っても過言ではありません。ここでは「しっかりと噛んで食べられているのか?」に焦点を当てて顎機能診断のご紹介をします。
顎の形がもたらす悪影響
一般的に上顎もしくは下顎が骨格として伸びすぎていたり、顎の骨が小さいなどで上下の歯のかみ合わせが大きくずれてしまっていたり、顔が非対称でゆがんでいるような状態を「顎変形症」と呼びます。
このような状態では下記のような悩みが起きてしまうことも少なくありません。
- 食べ物をうまく噛み切れない
- 発音が難しくしっかりと話せない
- 噛むときに筋肉が痛む
- よく顎関節が痛くなる
- 顎がゆがんでいる
などの症状がありましたら、当院までお気軽にご相談ください。
悪い習慣が顎や噛み合わせに悪影響をおよぼす
噛み合わせの悪化を招く3つの習慣
噛み合わせが悪化する原因の多くは、私たちが普段行う何気ない習慣によるものです。特に、下記のような習慣のある方は、普段から十分に注意して対策を行う必要があるでしょう。
1. ストレスなどによる歯ぎしり・食いしばり
極度のプレッシャーやストレスは無意識に口周りの筋肉を強張らせ、日中・睡眠中に食いしばりや歯ぎしりを引き起こします。こうした習慣が継続的に繰り返されると、歯に負担が生じて噛み合わせが悪化します。
2. 姿勢の悪さ
バッグをいつも決まった方の肩に掛けている、決まった方の足を上にして足を組む、睡眠中にいつも同じ方向を向いて寝ているなどの癖のある方は要注意です。こうした姿勢が継続されると、身体が徐々に歪み、噛み合わせにも影響が現れる場合があります。
3. 頬杖や噛み癖などの癖
あなたはテレビを見るとき、いつも決まった方向に向いて頬杖をつき、画面を見てはいないでしょうか?こうした癖は、顔の一部へ継続的に力が加わることで、骨が変形して噛み合わせを悪化させる危険性があります。また、食べ物を右の歯で噛むことが多い、などの噛み癖にも要注意です。
噛み合わせの悪化がもたらす6つの悪影響
悪い習慣によって噛み合わせが悪化すると、次の6つのような悪影響が現れる場合があります。
1. 虫歯になりやすい
噛み合わせが悪くなると、虫歯になりやすくなります。通常、歯は噛むときに歯と歯がぶつかり合うことで、自然にある程度の汚れを落とす特徴があります。しかし、噛み合わせが悪いと、歯の当たる面積が小さくなり、汚れが十分に落とされず、虫歯のリスクを高めます。
2. 歯周病になりやすい
噛み合わせが悪いと、噛んでいる歯に負担がかかり、歯周病の可能性を高めます。また、人は30歳前後に身体の抵抗力が低下し始めるため、さらに歯周病リスクが高まる要因となります。
3. しっかりと歯科治療を行うことが難しい
歯が凸凹している、もしくは斜めになっているなど、噛み合わせが悪い方はブラッシングが困難になると同時に、歯科治療も難しくなります。
4. 顔に歪みが出やすくなる
片方の歯だけで噛むクセが習慣化して噛み合わせが悪くなると、顔の筋肉(表情筋や咀嚼筋)がバランスを崩し、顔の形が徐々に歪んできます。また、顔の筋肉の下にある骨は、筋肉の厚みによって変形するため、結果的に顎の形も歪んでしまう恐れがあります。
5. 頭痛になりやすい
噛み合わせが悪いと、顎の関節から頭の横につながる筋肉(側頭筋)に負担がかかり、頭痛を誘発する場合があります。
6. 肩こりを引き起こしやすい
また、噛む筋肉がバランスを崩すと、首や肩にかけて繋がっている広頸筋(こうけいきん)に負担がかかり、肩が凝りやすくなります。
噛み合わせの治療法
当院ではK7エバリュエーションシステムという診断機器を用いて筋肉のバランスが取れた位置を計測しています。この装置を使うことで、患者さん本来の筋肉バランスを解析することが可能になり、正しいかみ合わせ位置を知ることができるのです。
この診断機器で得られた結果を元に、歯への詰め物や被せ物、歯並びの矯正、歯肉は顎の骨の再生など、治療法の全てを用い、噛む機能の治療を行っております。
複雑な技術と患者さんのリハビリが必要になるため、しっかりとした検査とご説明を行った上で治療に当たります。またリハビリには専門の先生に当院にお越しいただき少しでも体の機能が回復するように協力していただいています。
当院の噛み合わせ治療では、噛み合わせの悪化によって生じる様々な症状を軽減・改善するための治療を行います。噛み合わせが悪くなってしまった原因によって、治療方法も異なります。
まずは問診と検査によって原因を特定し、患者様1人ひとりに合った最善の治療プランを考えていきます。